SHARPTRADER モジュール · PRO & LITE
Broker Intervention Detection:ブローカーが実際にどのように注文を約定しているかを確認
選択したストラテジーのすべての決済済み注文を計測する、SharpTrader 内蔵モジュールです。ミリ秒単位の約定時間、提示価格に対するスリッページ、約定時のスプレッド、独立したリファレンスフィードとの乖離を計測します。約定に異常が見られた場合は、どのチェックがなぜ検出されたのかを正確に確認できます。取引の動作を変更することは一切ありません。
このページの内容
約定品質が重要な理由
結論から言うと:一般的なリテール向け取引端末は、約定した価格は表示しますが、どのように約定したかは表示しません。2つのブローカーが同じ価格を提示していても、約定の仕方は大きく異なることがあります。一方は 120 ms、もう一方は 400 ms かかるかもしれません。一方のスリッページは有利・不利が均等でも、もう一方は10回中9回が不利な方向かもしれません。短期売買やアービトラージのストラテジーでは、この差が、利益の出たバックテストがリアル取引でも通用するかどうかを左右します。
Broker Intervention Detection は、約定を検証可能な数値に変換します。SharpTrader 内でストラテジーと並行して動作し、各シンボルの直近のクオートを短時間保持します。注文がクローズされると約定の瞬間を再構成し、その時点で市場とリファレンスフィードが示していた価格と比較します。
モジュールが計測する項目
決済済みの注文はすべて Closed orders タブに1行ずつ表示されます。ストラテジー、チケット、シンボル、タイプ、ロットに加えて、通常の取引端末では表示されない計測値が並びます:
| 計測項目 | わかること |
|---|---|
| Open ms / Close ms | ブローカーがオープン注文とクローズ注文の約定に実際にかかった時間(ミリ秒)。 |
| Open slip / Close slip | 各サイドにおける提示価格に対する符号付きスリッページ(ポイント)。符号により、有利な方向か不利な方向かがわかります。 |
| オープン時・クローズ時・平均スプレッド | 約定時点のスプレッドを、そのシンボルの通常のスプレッドと比較したもの。 |
| Off-market | 約定価格が、注文リクエストから約定までの間に提示されたすべての Bid と Ask の範囲外だったかどうか。 |
| Ref. deviation | その時点でブローカーの価格が独立したリファレンスフィードからどれだけ離れていたか(ポイント)。 |
| Checks failed | この注文で検出された名前付きチェック。例:Slow execution, Excessive slippage, Asymmetric slippage。 |

疑わしい注文は琥珀色、異常な注文は赤色で表示されるため、問題のあるセッションがひと目でわかります。フィルターでストラテジー、期間、チケットごとに絞り込むことができ、Export CSV で生データを取得できます。注文をクリックすると Execution Report が開き、判定結果、注文の両レッグ、検出された各チェックの1行説明、約定前後の Bid・Ask・リファレンスクオートのチャートを確認できます。
9つの検出チェック
各チェックには固定の名前と正確な定義があるため、フラグがブラックボックスになることはありません。重大(Critical)なチェックは注文を異常(anomaly)として、警告(Warning)は疑わしい(suspicious)としてマークします。
| チェック | 重大度 | 検出条件 |
|---|---|---|
| Excessive slippage | Critical | オープンまたはクローズ時の不利なスリッページが「Max acceptable slippage」を超えた場合。 |
| Off-market quote | Critical | 約定価格が、リクエストから約定までの間に提示されたすべての Bid と Ask の範囲外だった場合。リファレンスフィードがある場合は、そちらでも市場外であることが条件となります。 |
| Spread spike | Critical | 約定時のスプレッドが、シンボルの平均スプレッドに設定倍率を掛けた値を超え、かつ1ポイント以上広かった場合。 |
| Phantom spike (SL/TP) | Critical | クローズ直前に、リファレンスフィードには現れない不利な価格スパイクがブローカーの価格に発生した場合。実際には取引されていない価格でストップが執行されるのは、このようなケースです。 |
| Slow execution | Critical | オープンまたはクローズに「Max acceptable execution time」より長い時間がかかった場合。 |
| Asymmetric slippage | Warning | ストラテジーの直近50回の約定のうち、スリッページが発生した約定の65%以上が不利な方向だった場合。公正な約定ではまず起こりにくい結果です(二項検定、p < 0.05)。 |
| Quote freeze | Warning | 注文の前後で、リファレンスフィードは更新され続けているのに、フリーズ上限を超えてクオートが届かなかった場合。 |
| Asymmetric latency | Warning | 同じ注文の片方のサイドが、もう一方よりはるかに長くかかった場合。 |
| Requote / Order rejected & resent | Warning | ブローカーがリクオートした場合、またはこの注文の直前に同じシンボル・同じ方向の注文が拒否された場合。 |
アラートと約定サマリー
Alerts タブで全体を把握できます。ストラテジーが取引を停止すると、約定サマリーが表示されます:分析した注文数、フラグが付いた件数、30日間の中央値と比較した約定時間の中央値、不利な方向の純スリッページ(ポイント)、そのバッチで最も多く検出されたチェック。その下のアラート履歴には、次のようなリアルタイムのイベントが記録されます:
- リファレンスフィードでは確認できない価格によるストップロスの発動
- 市場価格の範囲外での約定と、それによる不利なコスト
- あるシンボルで継続的に不利な方向に発生するスリッページ
- リファレンスフィードは正常なのに、ブローカーのクオートが繰り返し停止する状況
- 注文の拒否と再送信

重大なイベントはデスクトップ通知を表示できます。警告には通知数の上限があるため、問題の多い時間帯でも画面が通知で埋まることはありません。アラートは Telegram にも転送できます。
調整可能な設定
何を異常とみなすかは、お客様が決められます。初期値は妥当な出発点として設定されており、コミュニティパネルからワンクリックでサーバー推奨のしきい値を適用することもできます。
| 設定 | 初期値 |
|---|---|
| Max acceptable execution time | 200 ms |
| Max acceptable slippage | 10ポイント |
| Spread spike multiplier | 3× |
| Phantom spike deviation | 2ポイント |
| Quote freeze | 2,000 ms |
| Asymmetric latency ratio | 3× |
| Rejected & resent window | 10秒 |
| シンボルごとのクオート保持時間 / レポート保存期間 | 60秒 / 90日 |

プライバシーと同意
このモジュールはストラテジーごとのオプトイン方式で、取引の動作を変更することはありません。初めて有効にすると、SharpTrader が同意ダイアログを表示し、収集する情報と収集しない情報を正確に示します。
- 共有に同意した場合に収集される情報:ブローカー名とトレードサーバー名、注文時刻、サイドごとの約定時間、リクエスト価格と約定価格、スリッページ、スプレッド、クオートストリームのタイムスタンプ、シンボル、注文タイプ、ロットサイズ。
- 収集されない情報:口座番号や取引ログイン ID、氏名、ブローカーのパスワード、残高、有効証拠金、証拠金。
- アップロードするブローカーはお客様が選択でき、同意はいつでも撤回できます。撤回すると収集は直ちに停止します。

Broker Execution Scorecard(オプションのサブスクリプション)
モジュールは単体で動作し、上記の機能はすべてお客様の取引端末内でローカルに実行されます。ご利用のブローカーを他社と比較したい場合は、Broker Execution Scorecard をご利用ください。これは当社ウェブサイト上の会員向けページで、データ共有に同意した SharpTrader トレーダーの匿名約定データを集計しています。ブローカー、トレードサーバー、シンボル、期間を選ぶと、フラグ付き注文の割合、約定時間の中央値と遅い側の値、純スリッページを他のすべてのブローカーと並べて比較でき、さらにご自身の約定をコミュニティと並べて確認できます。アクセスは別途 月額 $49 のサブスクリプションで、取引端末からワンクリックで開けます。
動画による解説
2:22 · Closed orders、アラート、設定、プライバシー、Broker Execution Scorecard。
動作要件と価格
- モジュール価格:$399(買い切り)。
- 対応製品:SharpTrader Pro および SharpTrader Lite。モジュールはお手持ちの SharpTrader ライセンス上で有効化されます。
- リファレンスフィード:内蔵。チェックのために追加のデータサブスクリプションは必要ありません。
- Scorecard:オプション、月額 $49。
- サポート:BJF Trading Group による無料のテクニカルサポート。ご利用のブローカーに合わせたしきい値設定のご相談も承ります。
取引規模を拡大する前に、ブローカーを計測しましょう
実際の約定時間、実際のスリッページ、そして最も頻繁に検出されるチェックを、注文ごとに把握できます。
よくある質問
モジュールによってストラテジーの取引方法は変わりますか?
いいえ。決済済みの注文とクオートを読み取り、計測値を算出するだけです。注文のオープン、クローズ、変更を行うことは一切ありません。
SharpTrader Lite でも動作しますか?
はい。モジュールは SharpTrader Pro と SharpTrader Lite の両方で動作します。
Scorecard のサブスクリプションは必要ですか?
いいえ。すべてのチェック、レポート、アラート、エクスポートは、Scorecard がなくてもローカルで動作します。Scorecard は、他のブローカーやコミュニティとの比較機能を追加するものです。
フラグが付いた注文は、ブローカーの不正の証拠になりますか?
いいえ。フラグは、明確な定義に照らして約定が異常だったことを意味します。ネットワークの遅延、サーバーの混雑、相場の急変でも同じ結果になることがあります。多数の注文にわたるパターンを確認し、ブローカーと話し合う際には Execution Report を根拠資料としてご活用ください。
どのようなデータがパソコンから送信されますか?
同意したうえでブローカーの Upload にチェックを入れない限り、何も送信されません。チェックを入れた場合も、送信されるのは匿名の約定データのみです。口座番号、ログイン ID、氏名、パスワード、残高が収集されることはありません。
データをエクスポートできますか?
はい。Closed orders の一覧、各 Execution Report、約定サマリーを CSV にエクスポートできます。
取引にはリスクが伴います。検出結果は診断情報であり、ブローカーの違反を証明するものではありません。投資助言ではありません。










